月　子：べぇ....なによこの白ワイン！
高かったからもう少し美味しい味を期待してたのに、口の中でモワ〜て感じ。。。

八兵衛：そらあかんわ、これからの季節はきちんと冷やしてやらんと、折角の酸がだらけてしまうやろ。

月　子：酸がだらける？？？

八兵衛：そや、食用のブドウでもそやろ、ぬるいまま食べるとただ甘いだけやけど、冷やして食べると味が引き締まるやろ。

月　子：ん〜そうかな...それじゃワインに飲み頃の温度って言うのはあるの？
白は冷やして、赤は常温でって言うのは聞いたこと有るけど。

八兵衛：そ、それそれ、そこに落とし穴が有るんや！

月　子：落とし穴？

八兵衛：白は冷やしてって言うてもな、物には限度がある。赤は常温でって言うのも日本とヨーロッパの気候の差をかんがえなあかん。

シム博士：そういう事じゃ。

八兵衛：ほんまにいつもタイミングがええな！

月　子：そうしたら、白は冷やして、赤は常温でって言うのは間違いなの？

シム博士：間違いではないが、すべてに限度があるって言う事じゃ。
大まかな温度は白ワインやロゼワインの場合10度前後がよいとされておる。
但し、甘みの多いワインやスパークリングワインの場合はもう少し低めの温度がよいじゃろ。
例外もある、ドイツの貴腐ワインは13度〜15度、ハンガリーの貴腐ワインは常温で飲むように進められていたりする。

月　子：白ワインは全部冷やせばいいって言う事じゃないのね！

シム博士：そういう事じゃ。
レストランなどで良く目にするのじゃが、高級白ワインを食事中ずっとアイスバスケットに入れておるためにワインが冷えすぎて、折角のふくらみを味わておらんカップルがおる。
適温（美味しいと感じた）になったところで、バスケットから取り出す方がよい。

月　子：勝手に出しちゃっても良いんだ！

八兵衛：周りにお店の人がいる場合は、一言声を掛ける方がええけどな。

月　子：赤ワインの場合はどうなの？常温で良いんでしょ！

八兵衛：それが大きな落とし穴なんや！
確かにフランスのパリでは真夏でも常温で大丈夫やけどな、パリの気温は暑い月の平均気温が18.4度。それに比べて東京の夏の平均気温が27.1度、インドのニューデリーでは夏の平均気温33.5度！最高気温は40度を超えることも有るんや。ニューデリーの夏に常温40度のシャトー・マルゴー飲みたないやろ。

シム博士：ずいぶんな例えじゃの。
例えは大胆じゃが、つまり赤ワインの常温とはパリの家庭の話で、地域が違えば温度の調整をしないといけないと言う事じゃ。
赤ワインの飲み頃温度は一般的には15度〜18度位が良いじゃろ。

月　子：と言うことは、赤ワインも少し冷やして飲む方がいいって言う事ね！
でも、中途半端な温度よねどうやって調整すればいいの？？

八兵衛：確かに、あわせにくい温度やな....家は一応ワイン用のが有るから16度で設定してるけど。

シム博士：そういう場合は、一旦冷蔵庫で冷やしたワインを飲む30分〜1時間前に食卓に出しておくのが良いじゃろ。ゆっくり飲む場合は冷えた状態から飲み頃の温度までの味の変化を楽しむのも良いと思うが、みなさんはどの様に楽しんでおられるかの。