八兵衛：そやな、元詰めワインの方がそれぞれの個性が出ていて自分は好きやけどな〜

月　子：そうしたら、元詰めワインの方が上等って言うこと？

シム博士：そう結論を急いではいかん。
そもそも元詰めワインとはどういうワインを指すかじゃが。
ほとんどの農家がブドウやブドウを搾ったジュースをネゴシアンに渡す中で、一部の農家で全ての行程を自分の所で行う所があるのじゃ、これをフランスのブルゴーニュ地方では「ドメーヌ」ボルドー地方では「シャトー」と一般的に呼ばれておる、このドメーヌやシャトーで造られ、瓶詰めされた物を「元詰めワイン」と言うんじゃ。

月　子：と言うことは、元詰めワインの場合は他の所で造られたブドウやワインブレンドされていないのね！

シム博士：そういう事じゃ、じゃから八兵衛のように元詰め物の方がより個性が出ていて好きだ、と言う者が多いのも事実じゃ。
しかし、元詰めワインがすべてその地域又はその畑の特徴（個性）を出しているわけではない。

月　子：どう言うこと？？？

八兵衛：博士は回りくどい言い方するからわからへんやろ。
ええか月ちゃん、造り手の中にも上手い造り手と、下手くその造り手がおるから、ちゃんと選ばなあかんって言うことや。

シム博士：・・・ま、そういう事じゃ...

月　子：その上手い下手はどうやって見分けるの？

八兵衛：それは、この八兵衛が手取り足取り教えたる。

シム博士：...
近くに八兵衛のような頼りになる先生がおれば問題ないじゃろうが、そうでない場合は近くのワインショップで尋ねると親切に教えてくれるじゃろ。
それも出来ない場合はやはり自分で勉強するしかないじゃろ。
その点やはりネゴシアンワインの方が特徴も出していて、品質にばらつきが少なく、価格も比較的手頃な物が多いから選ぶときも安心できる。

月　子：そうしたら、それぞれで自分にあったワインを選ぶって言うのが良いって言う事ね！