月 子:これまで教わってきたことで、スティルワインの事はだいぶん分かったから、
次に、ワインの種類の2番目「スパークリングワイン」の造り方を教えてほしいんだけど。
八兵衛:そしたら、まずスパークリングワインって何者や!っていうとこから説明せなあかんな。スパークリングワインは基本的にスティルワインの中に炭酸ガスが入っているワイン、その中でも特にガス圧が高いワインをスパークリングワインって言うんや。
月 子:炭酸ガスが入ってたらスパークリングワインって言うんじゃないんだ!
八兵衛:炭酸ガスのガス圧が低いワインは特に軽発泡性ワインって言われたりするんや。
月 子:そしたらスパークリングワインの造り方を教えて!
八兵衛:スパークリングワインの製法は大きく分けて4種類に分類できるんや。
まず最初は「瓶内2次発酵法」シャンパーニュ方式とも呼ばれる方法。
次に「シャルマ法」、そして「ローカル法」、最後が「炭酸ガス注入法」や。
それぞれの詳しい造り方は、シム博士に教えてもらお、またいい加減な....って怒られるから。
シム博士:八兵衛、年寄りをいじめるでない、ほっほっほ!
それでは、4種類の製法の前に良く出てくる「瓶内2次発酵」の説明をしないといけないの!
瓶内2次発酵とは、一度造った「スティルワイン」を瓶に詰め、そのなかに糖と酵母を加え再び発酵させることを言うんじゃ、もちろん瓶のなかでじゃ!
月 子:出来上がったワインをまた発酵させるの?
八兵衛:そうや、手間が掛かるんや、瓶1本1本の作業やから。
シム博士:では、それをふまえて4種類の製法を説明しよう!
まずは「瓶内2次発酵法」からじゃ。
ワインの発酵を思い出してもらいたいんじゃが、発酵は糖を酵母の働きで「アルコール」と「炭酸ガス」に分解する作業じゃ!通常のスティルワインはガス抜きを行いながら発酵させるのじゃが、スパークリングワインはそのガスが命じゃから、ふたをした瓶のなかで発酵させる!すると行き場を失った炭酸ガスはワインのなかにとけ込むのじゃ。
そして、発酵を終えた酵母の死骸(澱オリ)を瓶の口に集めて1本ずつオリ抜きをするのが「シャンパーニュ方式」一方、出来上がったスパークリングワインをすべてタンクに移し、濾過してから瓶に詰め直すのが「トランスファー法」と言われる方法じゃ
次に「シャルマ法」を説明しよう。
この方法は「2次発酵」をタンクで行う方法じゃ、「トランスファー法」が瓶内で2次発酵させるのに対して、タンクで全てを行うのが違いじゃの。
「ローカル法」じゃが、この方法は通常行われる発酵を密閉タンクで行い、1次発酵で発生した炭酸ガスをワインのなかに閉じこめてしまう方法じゃ、合理的な方法じゃが一度シャンパーニュを味わうと....ここから先はやめておこうかの、ほっほっほ。
最後は「炭酸ガス注入法」
この方法は、4つの中で最も安く出来る方法じゃ。
<材料>
スティルワイン・・・・・適量
炭酸ガス・・・・・・・・適量
<造り方>
(1)スティルワインに炭酸ガスを吹き込みます。これで出来上がり。
うぉほん...まあこんなところじゃ。
月 子:へ〜、博士にもこんな一面があったんだ....
八兵衛:どこに感心してんねん、博士もたまには冗談したいんや。
月 子:そうよね!たまにはね。
|